Cafepedia(カフェぺディア)とはcafe+encyclopedia(百科事典)を合成したもので、「百科の学術」つまり生物や物理、文化や社会、芸術や音楽…etc様々な「科学」をキーワードに、様々な方々を語り手に迎え、知的好奇心をくすぐる様々な話題をつまみにして、おしゃれなカフェで飲み物を片手に楽しい時間をすごそうという企画です。

カフェに参加している人だけでなく、その場に居合わせたお店のお客さん全員が、「科学」の話をBGMにお酒を楽しめるような雰囲気を生み出す。科学夜話”Cafepedia(カフェペディア)”はそんな粋な空間を目指しています。

2008年6月29日日曜日

第五夜「ギャンブルする心と人間性の進化~遊びと仕事の人類学~」

6/26、Cafepedia第五夜を開催しました。




開催時間帯はいつもと同じなのですが、まだまだ外は明るい!
6/21の夏至から少し過ぎた頃なので、この日は日の入りが一番遅い時期です。

さて、今回のテーマは、小倉競輪場、小倉競馬場、若松ボートレース場、今はありませんが門司競輪場と各種公営ギャンブル場を取り揃えている北九州市にふさわしく、「ギャンブル」がテーマです。
といっても「賭け事で100%勝つ方法を科学する!」とスポーツ新聞の広告欄に載っていそうな内容ではございません。

今回の語り手、竹川先生のお話は、人はなぜ「ギャンブル」をするのかということを「進化心理学」的に考えてみようというものです。

「進化心理学」とは…
進化の過程で自然淘汰により広がった形質は、その生物の生存や繁殖に役立つ機能を有すると考えられます。であるならば、人間の心理メカニズムというものも進化によって獲得された形質であるとして、心理メカニズムにおける適応的な意味を明らかにしていこうという分野の学問です。(これで正しいのかなー?間違いがあればご指摘願います。)

ということで、「ギャンブル」という行為が進化的にどのような意味を持つのか?竹川先生の軽妙なトークで話が展開していきました。

まずは初の試みであるコーディネーターによる語り手の紹介です。
カフェペディアで”初”ということになるともちろん登場するのは、カフェペディア”初”の語り手でもありました山根明弘氏であります。
いつもながら、突然のオファーにもかかわらず、快く(?)引き受けていただきありがとうございました。

話は狩猟採集生活を行う人類の歴史から始まりました。
気まぐれな自然環境の中で何時間も獲物を追い続ける、狩猟生活は運に左右される不安定なものです。そんな中で、忍耐が必要な狩猟という活動を続けていくために獲得したのが「射幸心」です。


忍耐に継ぐ忍耐、そしてそんな困難な過程を経て目的を成就する喜びこそが、人類が狩猟生活を通じて獲得した心理メカニズムなのです!




そして近代、仕事の効率を高めるために不確実性や遊びといった要素を無駄なものとして排除してきました。そんな生活の中で満たされない人間の心を埋めるためにギャンブルを通じて、狩猟生活で獲得した心理メカニズム、射幸心を得るのです。
仕事に疲れたお父さんがナイター中継を見て興奮するのも、パチンコに行くのも、赤鉛筆に新聞を持って競馬場に向かうのも狩猟で得られるあの喜びを求めているからなのです。


うーん、そう考えるとカフェペディアもどんな語り手に出会うのか、どんな話が展開されるのか、”狩猟”のようなもので、毎回のカフェペディアで得られる満足感はこのギャンブルから得られる射幸心と同じなのかなーと思った管理人でありました。



話はさらに進み…
と、パワーポイントのスライドが上下逆です。
突然のトラブルに会場はざわめきます。



戸惑う観客を押し分けて、スライドが逆さまならプロジェクターをひっくり返せばいい!と管理人の「借り物のプロジェクターだからやめてくれー」という言葉も届かず、Sヒラさんがプロジェクターを…



ひっくり返した結果、画像が消えてしまいました。
どうしよう…。


と、実はこれ竹川先生が仕かけた”遊び”でした。
Sヒラさんは狩猟時代の臨機応変さでプロジェクターをひっくり返すという(荒)技を繰り出したのですが、それもこれも竹川先生の術中にはまったということです。
管理人が後でVTRを確認したところ、このハプニング中、竹川先生はニコニコ笑顔でビールを飲んでいました。あわてたのは参加者一同だけだったのであります。


最後は、竹川先生がフィールドにしているソロモン諸島の人々の生活をVTRで紹介していただきました。中でもイルカ漁の映像は非常に興味深いものでした。



講演終了後もいろいろと話がつきません。
実は開催日の6/26はプロジェクターをひっくり返したSヒラさんの誕生日でもありました。ということでバースデーケーキの登場です。ろうそくが何本かは秘密です。


その後

”遊び”を求める竹川先生が進めている
「勉強しないこどもと、遊ばないおとな
でもなく
勉強させられてるこどもと、遊ばされてるおとな
でもなく
勉強が大好きなこどもと、遊びが大好きなおとな
のために」
旦過市場の空き店舗にオープンする「大學堂」というスペースの建設作業に向かった竹川先生を強引に連れ去り、午前2時までcreamで語り明かしてしまいました。
竹川先生、大変お疲れ様でした。
7/7の「大學堂」のオープンを楽しみにしております。
creamでのカフェペディアiと大學堂での裏カフェペディア、ぜひ実現させましょう。

この報告書は私なりの理解で書いたものなので、解釈の間違いなどがあるかと思いますが、ご了承ください。
また、カフェペディアを通じて新たな分野への興味の扉が開いてしまった管理人であります。

3 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

竹川先生は、無限大の引出しの多さと、おちゃめな人柄といい、やはりものすごかったです!!!!
ギャンブルは人間の本能を満たす必要な要素ということ、今後の人生観にも大きな影響を与えそうです。
ええ、私は日々の生活がギャンブル?狩猟生活?ですが、これはいいことだったんだと、勝手に解釈。(プロジェクター壊れなくてよかった。お誕生日もうれしかった~)

コーディネーターをしていただいたCATUSさんはじめ、素敵で個性的な人々に支えられ、CPはますます発展しそうですね!!!

匿名 さんのコメント...

今回は行けなかったのですが、ブログを見るだけでも臨場感と面白さが伝わってきます!
そうか、「射幸心」。。
おもしろいなあ。
何かに行き詰まったりした時、ゴミ箱めがけて紙屑を投げ入れたりしますが、あれもそうですね。(Frisk, sharpens you up!)
時にはゴミ箱を遠くに離したりして1時間くらい熱中する事もありますが。
ネタ探し大変だと思いますが、射幸心フル回転でこれからもお願いします!

匿名 さんのコメント...

 竹川先生のホームページを拝見する限り、とてつもなくワイルドで怪しい人というイメージでしたが、実際にお会いしてみると、とても優しい目をした控えめな方でした。お話の内容はとても面白く、目から鱗でした。私の心の奥底に隠していたもう一人にイケナイ(と思っていた)自分が正当化された、そういうことなのです。ヒトの生態学というのは、胡散臭くて、なんでも都合のいいように解釈して、ハイそれまでというイメージでしたが、適応進化の観点を軸としたお話は今回が初めてでした。なんだか難しいこと書いてすみません。でも、竹川先生はやっぱり怪しいひとだなあ・・・。