Cafepedia(カフェぺディア)とはcafe+encyclopedia(百科事典)を合成したもので、「百科の学術」つまり生物や物理、文化や社会、芸術や音楽…etc様々な「科学」をキーワードに、様々な方々を語り手に迎え、知的好奇心をくすぐる様々な話題をつまみにして、おしゃれなカフェで飲み物を片手に楽しい時間をすごそうという企画です。

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2010年9月6日月曜日

報告書 第三十夜「個性派ぞろいの南米の魚たち、その起源を探る!」

遅まきながら、たまりにたまった夏休みの宿題を仕上げて行きたいと思います。
7/20(火)に開催した第三十夜の報告です。

語り手はブラジル、リオデジャネイロ州立大学のパウロ ブリトーさんです。
実はパウロさん、第一回目のカフェペディア開催の際に参加されており、次回の来日時にはぜひとも語り手を!との約束を交わしていたのでありました。その約束が2年と5ヶ月後、実現したのです。パウロさん、約束覚えていただいてありがとうございます。&2年5ヶ月もカフェペディアを支えていただいたみなさまにも感謝です。


さて、今回のテーマは南米の魚とその起源です。
南米といえば思いつくのはアマゾン!昆虫にしても何にしてもいろいろな種がいるというイメージがしっかりあります。魚についてもそれは当てはまるようで、地球上の魚類は現在25,000種ほど把握されていますが、そのうち8,000種以上が南米の淡水魚なのです!3分の1です。地球は70%が水面に覆われているけど、そのうち97%が海水だといいますから、淡水は3%として、その3%のうち南米は・・・。つまり、すっごく限られた区域にものすごい種類の魚がいるということです。

南米大陸とアフリカ大陸はもともと一つの大陸がわかれてできたのですが、南米大陸は魚類の多様性が豊かですが、アフリカ大陸はそうでもないとのこと。


それはなぜなのか?

大陸が分かれた後の変化に原因があるそうです。
以下、地図がないと分かりにくいですが、文章にて解説すると、

①アンデス山脈ができるまで、南米大陸には海水が陸地内に頻繁に出入りしていた。
②ナスカプレートと南米プレートがぶつかってアンデス山脈ができると海水は陸地に閉じ込められた。
③でも、熱帯で雨が多いので死海のような塩湖にはならずに、ゆっくりと真水に変化していった。
④そしてギアナ高地とブラジル高地に挟まれた場所にはアンデスのふもとから川(その当時からアマゾン川?)が流れるようになった。
⑤そして、氷河期になり海水面が下がったときはアンデスのふもとには大きな湖ができて魚はそこに閉じ込められ、ギアナ高地とブラジル高地の魚類が交流した。そして氷河期が終わり海水面が上がると、アマソン川がにごり、魚の交流を妨げた。何度も氷河期が繰り返すことで交流と分断が繰り返し、魚類の種多様性が生まれた。


ということであると私は理解してのですが、パウロさん正しいでしょうか?

ここでびびっと、思い出しました。
第二十四夜の中島さんの話です。なぜ九州は川の生きものが多様であるか?これについて火山と氷河期の影響によるとの説を語っていただきました。大地の動きで海が遮断され、氷河期で海水面が上がったり、下がったり・・・。
昨今、生物多様性の確保が声高に叫ばれていますが、そもそも生物多様性を生み出す原動力は何か?と考えると環境の変動と生物のたくましさ(いい加減さであるかも・・・)であると私は思います。地球の生物のことなんて何も考えていないダイナミックな動き対しなんとか生物がしがみついている。その結果、生物は多様性を生み出していった。多様性とは地球の変化になんとかしがみつこととする生物の能力であると感じます。もっと言うなら、地球のダイナミックな動きは宇宙環境の変化とも対応しているわけで・・・。う~ん、あまりこのことを考え出すと話しが進まなくなりそうなので、報告書を続けます。

ということで南米の魚類は多様なのですが、それじゃあいったいどんな魚たちがいるのか?
南米大陸の大昔から現在に至るまでの歴史の流れをたどるように大きく4つのタイプがいるそうです。
以下、写真がないので分かりにくいのですが、ざっと紹介すると

その1 海起源の魚、ヤツメウナギやメジロザメ、ノコギリエイの仲間だそうです。海から7,000㎞離れた淡水にサメがいる。川で泳ぐのは要注意です。

その2 アフリカ大陸と南米大陸の両方に住んでいる魚、これは肺魚、ピラルク、アロワナです。私も知っている有名どころ(?)です。ちなみにピラルクはブラジルでは絶滅しかかっているそうです。なぜならとてもおいしいからだそうです。不謹慎ながら食べてみたい・・・。


その3 ウェーベル氏器官を持つ魚。ウェーベル氏器官?なんとなく聞いたことがある言葉です。ウェーベル氏器官はうきぶくろで音(振動)を集めて、骨で耳に伝えて、音を聞く器官だそうです。コイの仲間もこの器官を持っていて、池で手をポンポンと叩くと寄ってくるなんていうのもこの器官のおかげだそうです。で、南米にいるのはカラシン、ナマズ、デンキウナギの仲間です。

カラシンって何?ネオンテトラなどはカラシンの仲間だそうで、さらに有名なピラニアもカラシンの仲間です。ちなみにフライドピラニアとビールはとってもおいしいそうです。

ナマズの仲間も南米にはたくさんいるそうで、全34科中15科が南米に生息しているそうです。硬い鱗に覆われたカリチリというナマズ。これも安くてビールに合うそうです。さらに、スルビンと呼ばれる巨大ナマズ、これもおいしいそうです。さっきからおいしいお魚情報ばかりですが、恐怖の吸血ナマズ、カンディルはとても危険で、とっても小さい魚ですが、尿のにおいを感じて、男性の尿道の中に入ってくる~。しかもカンディルのえらにはさかとげがあって、抜けない~。恐ろしすぎます。

その4 海がせき止められて残った魚たちで、トビエイとかダツの仲間なんかがいます。

あとは、新たに海から入ってきた魚でスズキの仲間やタウナギ、ヨウジウオやカレイ、フグの仲間などがいます。

で、これらの中には肺魚やガーパイクなど恐竜が栄えていた時代からいる魚がいて、巨大隕石による大絶滅は南米の淡水魚には当てはまらない!とのことです。確か、第二十六夜の真鍋真さんの回で恐竜が絶滅したのは巨大隕石がきっかけになったらしいとの話をうかがいました。しかもその隕石はメキシコ、ユカタン半島に落下したらしいのですが、南米大陸のすぐ近くではないですか!!そんなに近くに隕石が落ちても、南米の肺魚やガーパイクは絶滅することなく生き残っている・・・。うーん、隕石説が誤りなのか、肺魚やガーパイクになんらかの生き残る偶然が働いたのか・・・。カフェペディアでいろいろな話を聞いていると、謎が深まる一方です。それが楽しいのであります。


さてさて、アフターカフェペディアでのフリートーク時間は片言英語が飛び交うにぎやかな場となりました。パウロさんもとても陽気な方で、差し入れの日本酒とともにカフェぺディアの場を楽しまれていました。私、管理人はこの日に備えて東京の目黒寄生虫博物館で仕入れた、シーラカンスのえらにつく寄生虫がプリントされたTシャツをパウロさんに披露しました。ひじょ~にパウロさんに受けていましたが、パウロさん自身は着たくはないと言っていました(とほほ・・・)。

今回は英語での開催ということで、いろいろと不安でしたが、第八夜で語り手をつとめていただいたいのちのたび博物館の籔本さんによるしっかりと内容をかみくだいた通訳のおかげで、会場のみんながパウロさんの話を楽しむことができました。私も報告書を作成することができました。籔本さん、ありがとうございました。

パウロさん、またの来日時にはぜひ第二弾をよろしくお願いします。それまで、カフェペディア続けますよね?

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