開演前のお店に差し込む日差しもかなり強烈です。

こんな季節は未知の分野の話をつまみに冷たいビールを一杯というのが最高!
ということで、7/16、カフェペディア第六夜を開催しました。
今回のタイトルは「動物園での赤ちゃんの作り方」
いつも通りにカフェペディア開催のお知らせをメーリングリストや掲示板で流した後、思いました。
「このタイトル微妙かも…」
語り手の楠(クスノキ)先生が人工繁殖のプロフェッショナルということを知らずにタイトルだけで内容を想像されると…思いっきりタイトルを前面に出して告知しているし…
などと余計な心配と期待(?)をしつつ、当日を迎えました。
話の内容は、もちろん私が想像を膨らませたような下世話な方向ではなく、「野生生物保護の技術としての人工繁殖」でした。ほっと一安心(?)。
さて、このテーマで管理人も常々考えて、それでも明確な答えが出せないでいるのが「なぜ野生生物保護をするのか?」という命題です。 楠先生は
「人間が快適な暮らしをやめれば野生生物が生き残るチャンスが多くなるだろうけど、快適な生活をあきらめるのは無理だろう。昔は守らなければならない!と思っていたが、いろいろな人と話していくうちに、理論的に説明することは難しい。だから今は守りたいから守るのです。」と、
決して自己満足ための答えではなく、いろいろな考え方の人々と接し、そして到達した答えだからこそ、重みを感じる言葉に思えました。
これを聞いたときに、ずいぶん前に読んだ川端裕人さんの「緑のマンハッタン」(文藝春秋)という本の中に出てきたコアラおじさんのエピソードを思いだしました。
バリバリのビジネスマンで大学でも講座をもっているアメリカ在住のコアラおじさんは寄付を募り、私財をつぎ込みオーストラリアにコアラ病院を建設し、多くのコアラを救っています。このコアラおじさんがコアラを保護する理由は一つ、コアラを自身の血族だと思っているからなのです。彼にとっては自然保護でも、アニマルライツでもなく、コアラの一族として当たり前のことをやっているということなのです。
楠先生とは違う理由ですが、コアラおじさんもコアラおじさんとして納得いく理由で野生動物の保護をやっています。同じ方向の活動(同じかどうかはコアラおじさんに直接会ったことはないので確証はありませんが)でも、それぞれがそれぞれ理由を持っているということは、生物多様性の保全と同じように人生の多様性として大切なことのように思えます。
この本にはそれ以外にも、今の自分の「環境」というもに対する考え方にかなり影響を受けたエピソードがあるのですが(カフェペディアの原型的なアイデアもこの本のエピソードに影響を受けています。)、人工繁殖のプロフェッショナルである楠先生の「守りたいから守る」という言葉もコアラおじさん以上に強烈なインパクトを受けました。
と個人的な感想で話がそれてしまいました。
カフェペディアの方は、人工繁殖に必要となるいろいろな生物における精子の採取方法を紹介していただけました。
普段は接することがない貴重な資料に会場からもいろいろな質問やリクエストが飛び出しました。繁殖は生命体が存続していくために生物の進化の歴史の中で脈々と受け継がれている行為なのですが、それを人工的に行うことは非常に困難ですが、その技術をなんとか確立しようとする人間、それとともにその技術が必要とされている自然界の状況を生み出しているのも生物の進化の歴史が生み出した人間の様々な行為の結果であることは、生物としての人間の存在を深く考えさせられます。
講演終了後はもちろん恒例のフリートークの宴です。この場でもいろいろな興味深い話を聴くことができました。

「鳥と爬虫類の精子の形状は似ている」とか「原猿類の精子の形状はネズミに近い」とか生物の進化を考えさせらました。
今回はいろいろと興味深い話や資料が多々紹介されたのですが、すべてを報告するには、私のつたない文章力ではうまく表現できないのをご了承ください。
楠先生
突然の依頼にもかかわらず、カフェぺディアでの語り手を引き受けていただきありがとうございました。
まだまだもりだくさんのお話をお聞きしたいので、第二弾もよろしくお願いします。(とさりげなくずうずうしい依頼をしていますが…)。
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