Cafepedia(カフェぺディア)とはcafe+encyclopedia(百科事典)を合成したもので、「百科の学術」つまり生物や物理、文化や社会、芸術や音楽…etc様々な「科学」をキーワードに、様々な方々を語り手に迎え、知的好奇心をくすぐる様々な話題をつまみにして、おしゃれなカフェで飲み物を片手に楽しい時間をすごそうという企画です。

カフェに参加している人だけでなく、その場に居合わせたお店のお客さん全員が、「科学」の話をBGMにお酒を楽しめるような雰囲気を生み出す。科学夜話”Cafepedia(カフェペディア)”はそんな粋な空間を目指しています。

2009年6月6日土曜日

第十七夜、開催のお知らせ

今回のテーマは「化石」!
語り手は黒河雅文さんです。

黒河さんは表の顔(?)は歯科技工士ですが、その正体は化石の研究家!しかも自宅に私設化石資料館を開設するほどのカセキング、化石のおもしろさを楽しむ達人であります。

将来は化石になってみたいと常々考えている管理人は、今回のカフェペディアでその方法をぜひ聞いてみたいと思っています。

第十七夜  「意外に知らない?化石のまち”北九州”
         あなたも発見してみませんか?~」

語り手 黒河 雅文さん
     (「いのちのたび博物館」自然史友の会化石研究部会&歯科技工士)
     http://maakunz.blog.bbiq.jp/

開催日時  平成21年6月18日(木)
        18:00開場~、19:30「語りの時間」~、20:30フリータイム~

「語りの時間」前後には語り手とのフリートークをお楽しみください。

※カフェでの飲食について
      18:00~19:00 自由に食事をお楽しみください。
      19:30~20:30 ドリンクのみご注文できます。
      20:30~    自由に食事をお楽しみください。
      飲食メニューについては後日、改めてお知らせします。
      お楽しみに!

参加費 無料(飲食については各自でお支払いください。)

場 所  「cream」
      北九州市小倉北区馬借1丁目15-8藤本ビル1F
      TEL093-533-3311
      http://www.cream-colony.com/

座席などの準備のため、事前におおよその参加人数を把握必要があるため、現段階で参加します。という方は6/15日(月)までにpost@cafepedia.net 担当 梅野 までご連絡ください。

連絡なしでも参加できますので、「急に時間が空いた!」、「今日はちょっと寄り道して帰ろうかな・・・」などなど、お気軽にご参加ください。

2009年6月4日木曜日

番外編改め十六夜「自然と人間の関係性…わたしたちにとって、身近な自然とは?」

5月19日(火)に科学夜話Cafepediaを開催しました。
テーマは「身近な自然」、ゲッチョさんこと盛口満さんを迎えての開催です!

私、管理人にとってはこんな日がくるなどとは思っても見ませんでした。
たしか8年前、バットディティクター(コウモリの超音波を聞こえるように変換してくれる素敵な装置)を勢いでネットで購入した際にふと目に留まり購入したゲッチョさんの著書である「骨の学校」を読んでから、山田緑地で行っている自然教室の子どもたちと「ほねっこ倶楽部」を結成し、骨格標本づくりをやるようになりました。それからはゲッチョさんのたくさんの著書から子どもたちと自然教室で楽しむネタを提供していただいております。そのゲッチョさん本人に科学夜話Cafepediaで会えるなんて思っても見ませんでした。

「知り合いの知り合い…とたどっていくと6人で世界中のだれとでもつながる」というスモールワールド現象という話を本で読んだことがあります。その時は、まさかねー?と思っていましたが、今回のゲッチョさんにたどり着いたのは、第五夜で語り手をつとめていただいた竹川大介さんつながりで、竹川さんとのつながりは・・・とたどっていくと3人です!スモールワールド現象を実感しました。

とは言え勢いではじめた自然教室をやっていなければ、勢いでバットディテクターを購入することもなく、また勢いで「骨の学校」を読むこともなく、「ほねっこ倶楽部」もやってなかっただろうし、ゲッチョさんの本にどっぷりはまることもなかっただろうし、これまた勢いではじめた科学夜話Cafepediaもなければゲッチョさんにあうこともなかっただろうし・・・。もしもの話をしても仕方がないのですが、やっぱり思いついたら即実行というのも結果は未知の領域ですが、それゆえにおもしろい!ということを改めて思いました。

個人的な想いで前置きがかなり長くなってしまいました。

今回の会場は、いつものカフェcreamではなく、小倉北区にある旦過市場に店(?)を構える大學堂です。

ということでカフェではないので今回は科学夜話Cafepediaは番外編としていたのですが、会場ではドリンクも販売したし、運営代表の竹川先生も口ひげがカフェのマスターみたいだったし、実はcreamのマスターの村上さんも来ていたし・・・ということで、管理人の独断で今回は番外編ではなく、第十六夜とさせていただきます。

大學堂の中はこんな感じでちゃぶ台と古いテレビと裸電球。家庭的(?)な空間です。
手前では参加者からの差し入れのソラマメを参加者が調理中です。


そんな不思議な空間である大學堂に、大きなバックパックを背負ったこれまた不思議な風体の語り手(ゲッチョさんすみません)が到着しました。キャンプ帰りかなーと思っておりましたが、そのバックパックの中には会場のみんなが胸をときめかせる(?)ものがたくさん詰まっておりました。
今回はホワイトボードとゲッチョさんの語り&バックパックに詰まったもので進んでいきます。
話はゲッチョさんが ”いきもの”の先生になり、今現在、沖縄の珊瑚舎スコーレに至るまでにいろいろな人との出会いを通じて発見し、考えたことを通じて、身近な自然に目を向ける面白さを伝えていただきました。


沖縄の珊瑚舎スコーレはNPOが運営する小さな学校で子どもからおばあが生徒としてやってきます。ゲッチョさんの授業の中で生徒の反応は「へーっ」と「ああーっ」の二通りがあることを発見しました。「へーっ」は昼間の生徒の子ども、「ああーっ」は夜間の生徒のおばあです。例えば金属はたたくとのびるという話に子どもは「へーっ」、おばあは「ああーっ、コンビーフの金具を叩いてのばして針にして縫い物にしたさー」なのだそうです。


この話を聞いて自然教室の子どもたちの反応を思い出しました。子どもたちの反応を「へーっ」だけにしたくないので、「知識」と「体験」は結びつかなければならない!「子曰く、学びて思わざれば則ち罔し(くらし)、 思いて学ばざれば則ち殆し(あやうし)」だーっといろいろな活動をしているのですが、子どもの反応の「ああーっ」にも二通りあって、知識がはじめにあって体験が後に結びつくのと体験があって知識が後で結びつくのと違うような気がします。例えば変な虫を発見して「ああーっ、その虫、図鑑で見たことある。」というのと変な虫を発見して、変な虫ーっといじくりまわして、後で図鑑を見るとその虫のことがのっていて「ああーっ、これだ!」というのとリアクションが違います。どちらかというと後者の方が記憶に鮮明に残るんじゃないかなーと思います。試行錯誤する体験があって、その体験が知識と結びつく「ああーっ」を自然教室でたくさん生み出したいし、自分自身もそんな「ああーっ」にたくさん出会いたいと思いました。


そんな自分が求める「ああーっ」が ゲッチョさんの話を聞く、というより参加する会場の参加者からたくさん聞こえてきました。ゲッチョさんの大きなバックパックからはいろいろな動物の骨や、植物の種、組み立て式三線などなど飛び出し、話が広がっていきます。こう書くと珍しいもので「へーっ」の反応の方が多いように感じるかもしれませんが、バックパックから出てくるもの&ゲッチョさんのお話はみんなが体験しているけども気づかなかったものなのです。

出てきたものを見て→何だろうと試行錯誤して→実はみんなが体験したことがあることから新たな発見できるものなんだー→「ああーっ」です。

そんな「ああーっ」を生み出すことができるのが身近な自然なんだなーと実感しました。「植物とか昆虫とかよく知らないから自然のことはよくわからない」と言う人に結構出くわしますが、自分に言わせれば、我々が生きる環境すべてが自然だし、自然のことがわからないのではなく分かろうとしていないのだと思います。

残念ながら写真を撮り損ねたので紹介できませんが、ゲッチョさんのバックパックからオオゴキブリ(管理人も常々探しているのですが未だ見つけたことがありません)が登場しました。ゴキブリといってもオオゴキブリは森の朽木の中に住んでいて動きがのろいゴキブリでごっつい姿はカブトムシ、クワガタにならんで子どもたちの人気物になるはずです(たぶん)。会場では「ぎゃー」「無理ー」「かわいいー」などなど。好き、嫌い、反応は様々です。みんなが知っている身近な昆虫ゴキブリの仲間だからこそ、「へーっ」の反応はありませんでした。オオゴキブリを体験した会場の参加者はきっと家に帰っても、一緒に居住しているチャバネゴキブリやワモンゴキブリたちを身近な自然として接するはずです。


与那国のおじいが、「宇宙なんかいかんでもええ、畑が荒れてるのがいっぱいある、宇宙は金持ちしか行けん、みんながやれることを考えろ。」と言ってくれたそうです。自然の入り口はいっぱいあって、もちろん宇宙につながっていく話もあります。それが見難い時代だけども逆に気づけることもある。与那国のおじいと話すのも鰹節を木だと思っている学生と話すのも大好き。そうやって話しながら回路をつないでいきたいなー。と最後にゲッチョさんがおっしゃいました。

そう思い身近な自然を追いかけているゲッチョさんにとってはきっと出会う人々も身近な自然の一部なんだなーと思いました。

身近な人からつながってゲッチョさんにたどりついたことと、身近な自然から宇宙へさえも広がる様々な発見や驚きに出会うことが出来ること。どんなに世界が広くても、身近な入り口から入っていける、むしろ入り口は身近なところにしかないんだと気づいた夜でした。

語りの時間終了後もゲッチョさんの周りには人だかりです。今度は、ぜひ沖縄に行き、ゆっくりお酒を飲みながら、骨やゴキブリなどなど”身近な自然”話を楽しみたいなーと思う管理人でありました。

2009年5月12日火曜日

番外編(?)、開催のお知らせ

5月のカフェペディアは番外編としての開催です!

5月の科学夜話Cafepediaは番外編です。

なぜ番外編か?

それは会場がカフェではないからです。

それでは、どこでやるのか?

小倉北区、山海の幸が集まる旦過市場、そこにある「大學堂」http://www.daigakudo.netでの開催です。
この「大學堂」は第五夜で語り手をつとめていただいた北九州市立大の竹川大介先生が代表で運営されている、竹川先生と同じくらい(?)不思議な空間です。
そんな不思議な空間で語り手をつとめていただくのは、ゲッチョ先生こと盛口満さんです。
その著書「骨の本」から始まり、「僕らが死体を拾うわけ」・・・とすっかりはまってしまった管理人にとってゲッチョ先生は勝手ながら生きもの学のカリスマ的存在です。

さてさて、いつもと違う会場で、どんな世界が広がるのか楽しみです。

番外編「自然と人間の関係性…わたしたちにとって、身近な自然とは?」
      http://www.daigakudo.net/data/gecho.pdf

語り手 盛口 満(珊瑚舎スコーレ講師、沖縄大学人文学部准教授、フリーライター、イラストレーター)
     http://www.hpmix.com/home/kamagenomori/

開催日時  平成21年5月19日(火) 19:00より

参加費  無料

場 所  「大學堂」
      北九州市小倉北区魚町4丁目4-20 旦過市場
      http://www.daigakudo.net/

座席などの準備のため、事前におおよその参加人数を把握必要があるため、現段階で参加します。という方は5月18日(月)までにpost@cafepedia.net 担当 梅野 までご連絡ください。

2009年5月11日月曜日

第十五夜 「こぶはこぶでも植物にできるこぶってなーんだ?~虫こぶから探る虫と植物の関係~」

4月16日(木)に科学夜話Cafepediaを開催しました。
テーマは「虫こぶ」、九州大学、鹿児島大学名誉教授の湯川淳一さんを語り手に迎えての開催です。
湯川さんにはこの日のために福岡市から来ていただきました。
早速、湯川さんのカバンから取り出されたのは葉っぱの入った袋。
よく見ると…うごめいています。

「虫こぶのサンプルで持ってきたけど、袋の中で温度と湿度が高くなったので出てきてますねー。」と湯川さん。オシャレなカフェcreamで虫(うじ)の展示…。マスターよかったでしょうか?第二夜での寄生虫標本の展示を思い出します。(もちろん袋は完全に密封されてますので脱出の恐れはありません。)
ちなみにこの虫は開催のお知らせで掲示した写真の虫こぶエノキトガリタマフシの中身です。

見たことはあるけどそれが何なのかよくわからない、身近な存在である虫こぶがテーマということで、開演前から参加者の方々は湯川さんに「家の菜園にこんなのが・・・」と虫こぶ相談(?)で盛り上がっていました。

私も虫こぶとは不思議(むしろ不気味)な形で気にはなっていたけど深くはお付き合いをしていませんでしたが、今回のCafepediaでかなり見る眼が変わりました。


 虫こぶの出来るプロセスは例えば葉に出来る虫こぶの場合、昆虫が木の葉に卵を産みつけて、卵からかえった幼虫は葉を食べると同時に口から化学物質を出し、植物の細胞の分裂を促進し、肥大させてできるのだそうです。つまり、虫こぶをつくる昆虫は、植物を食べながら、同時に植物細胞を増殖させ、しかもその肥大したこぶの中で安全にぞくぞくと増える植物細胞を食べて大きくなるのです。食べれば食べるほどそのよだれで大きくなるお菓子の家で子どもが成長するようなものです。(例えがいまいちですが)。
しかも、虫こぶをつくる昆虫はそれぞれが特定の植物の特定の場所に特定の形や色の虫こぶをつくるのだそうです。
スライドで様々な種類の虫こぶの写真を見せていただきました。「これはなかなかかわいらしい」「これはかなり鳥肌ものだ」などなど同じ虫こぶでもなぜこんなに違うのだろうと不思議ですが、中に住まう虫にとっては安全なすみかであり食物なのです。一つの葉に何種類もの虫こぶができた写真もあり、まさに虫こぶの宝石箱やーっという感じです。

虫こぶを巡っては様々な生物のつながりがあります。虫こぶをつくる昆虫とつくられる植物、虫こぶを作る昆虫を捕食したり寄生する生物、虫こぶを再利用する生物、このことから虫こぶをつくる昆虫はその地域の生態系をつくる「エコシステムエンジニア」といえる存在なのだそうです。

植物を利用して食物とすみかを手に入れる虫こぶ昆虫ですが、圧倒的に昆虫のほうに利益があるように感じます。植物にとってはどううかという点では農作物などにとっては発育阻害などマイナス面が大きくなりますが、農作物という人間主体の植物の捉え方で考えなければ、たくさんある葉の一部に住みつかれても植物は意にも介していないような気がします。それよりも虫こぶを巡って作り上げられる生物のつながりが、はっきりとはわからないですが植物にとっても何らかの恩恵が生じているのではないかなーと感じました。

植物という生物は様々な動物(人間も含めて)に一方的に利用されているなんて受身な生きものなんだろうと、かわいそうに思えてきました。が、もっと客観的に(植物の身になって)考えてみると実はわれわれ動物こそが植物に利用されているのかもしれません。例えば農作物にしても、人間によって地球全域に分布が広がっているし、そうなるための進化(?)も人間が積極的に行ってくれるし・・・。何が利益で何が不利益かはその当事者は全くわかりませんね。

まいどのことながら、虫こぶ話で勝手な想像が広がってしまいました。

話を戻すと、2008年だけで20種類の新しい虫こぶがみつかっているそうです。

Cafepedia終了後の帰り道、街路樹の葉が妙に気になり、まさに「上を向いて歩こう」で帰宅したのでした。

虫こぶが得体の知れない不思議な存在から、ちょっと理解できる不思議な存在になり、植物を見る眼がまた広がりました。

2009年4月15日水曜日

第十五夜のカフェペディアメニューです。

18:00開場~19:00開演までの間のカフェペディアメニューの発表です!
しっかり食べたい方にはディナーセット、軽くつまみながらお酒をという方には前菜3種プレート、コーヒーや紅茶を楽しみたいという方にはデザートセットがおすすめです。

●ディナーセット \1250(1drink、プチサラダ付) 3種類よりお選びください。
・えび煮込みカレー
・ベーコンと青梗菜のパスタ(アンチョビソース)
・チキンのトマトソース煮込み(バケット付)

●前菜3種プレート \1200(1drink付)
・ソーセージとブロッコリーのキッシュ、ロースハムのムース、コールスローサラダ

●デザートセット \750(1drink付)
・バナナのチーズケーキ
・クルミのガトーショコラ
・キャラメルチーズケーキ
・抹茶のシフォンケーキ

これ以外のお客様はドリンクのみのオーダーとなります。また、19:00~20:30の時間帯はドリンクのみのオーダー、講演終了後は通常メニューとなります。

2009年4月7日火曜日

第十五夜、開催のお知らせ

すっかり春らしい季節になり、外歩きが気持ちよい今日この頃です。
4月のカフェペディアは、そんな外歩きでの発見がさらに楽しくなるテーマです。

今回のテーマは「虫こぶ」!
「日本原色 虫えい図鑑」の著者である湯川淳一さんを語り手に開催します。

「虫こぶ(虫えい)」って何か知ってますか?
みなさんきっと一度は見たことあると思います。
木の葉や実が不思議な形になっているのを見たことがありませんか?それです。

子どもの頃、中に何がつまっているのだろうと割ってみたりしましたが、結局正体は分からず…。
その「虫こぶ」の謎がようやくカフェペディアで解けるなんて!カフェペディアやっててよかったです。
当日までに虫こぶ探してみようかなー。

第十五夜 「こぶはこぶでも
        植物にできるこぶってなーんだ?
         ~虫こぶから探る虫と植物の関係~」

語り手  湯川 淳一さん(旧所属 九州大学大学院農学研究院昆虫学教室教授)

開催日時  平成21年4月16日(木)
        18:00開場~、19:30「語りの時間」~、20:30フリータイム~

「語りの時間」前後には語り手とのフリートークをお楽しみください。

※カフェでの飲食について
      18:00~19:00 自由に食事をお楽しみください。
      19:30~20:30 ドリンクのみご注文できます。
      20:30~    自由に食事をお楽しみください。
      飲食メニューについては後日、改めてお知らせします。
      お楽しみに!

参加費 無料(飲食については各自でお支払いください。)

場 所  「cream」
      北九州市小倉北区馬借1丁目15-8藤本ビル1F
      TEL093-533-3311
      http://www.cream-colony.com/

座席などの準備のため、事前におおよその参加人数を把握必要があるため、現段階で参加します。という方は4/13日(月)までにpost@cafepedia.net 担当 梅野 までご連絡ください。

連絡なしでも参加できますので、「急に時間が空いた!」、「今日はちょっと寄り道して帰ろうかな・・・」などなど、お気軽にご参加ください。

2009年4月5日日曜日

第十四夜 「残された自生地は北九州市!最後は泥にたよるしか…。~稀少な水草の再生~」

記念すべき一周年となる科学夜話Cafepediaを2月26日(木)に開催しました。
テーマは「水草」、いのちのたび博物館の真鍋徹さんを語り手に迎えての開催です。
最初に真鍋さんから出されたキーワードが
「サイエンスカフェの目的は、科学的真実を伝えることではなく、問いを提示すること-シェークスピア-」
(「ハムレット」などの作者のウィリアム・シェークスピアと勝手に勘違いしてました。後で記憶を頼りに調べてみると英国でサイエンスカフェ普及の中心となってきた、ニューカッスル大学のトム・シェークスピアさんのことでした。勉強不足です…。)
カフェペディアをはじめて1年目にして初めて聞いた言葉です。知的好奇心は"真実”を知ることを積み重ねることではなくて、”問い”によって広がっていく自分自身の思考によって満たされるような気がします。
この報告書も毎回のカフェペディアを思い出しながらまとめているのですが、カフェペディアで語り手の方が語ったことを報告しているというよりも、語り手からの”問い”、といっても語り手の方が質問をなげかけているというのではなく、語り手の”語り”から生まれた自分自身への”問い”とそれによって広がっていった自分自身の思考をまとめているようなものになってしまっている点はご了承ください。

出だしのキーワードだけでかなり思考が巡ってしまいました…。

真鍋さんの語りは森林の話からスタートです。
水草の話では…?と思いながら
話題は里山へと

人間の日常生活は自然と共にありました。
燃料という点から見ると、森は薪の供給源である薪炭林として常に人の影響が加わっていました。
しかし、1960年代の石油エネルギーへの転換という燃料革命とともに薪炭林は放棄されます。
こうした変化は森だけではありません。

人間の日常生活とともにあった自然が有機的につながった里山という環境は、人間の生活の変化とともに量的にも質的にも失われていきました。そして、その変化は里山環境を好む生物がいなくなると言うことにつながります。

つまりは、これまでサザエさん的なライフスタイルでけんかしながらも仲良くくらしてきた仲間に、ちょっとトレンディードラマ風のライフスタイルに変えたいから出て行ってくれというようなものでしょうか。こう考えるとかなり身勝手なことです。

今回のテーマの稀少な水草もため池という失われていく里山環境に生息する住人です。その名はガシャモク。名前からするとポケモンのキャラクタのような雰囲気ですが、とても…地味な水草です。

このガシャモクの最後に残された自然自生地が北九州市の一つのため池だったのです。
これに気づいたのが市内のため池をくまなく調査してきた大野さんです。

そのため池のある地域のお年寄り曰く、子どものころ池を泳ぐのに邪魔になるほど繁茂していたというガシャモクがいまや日本でここにしか自生していないのです。
ですが、そのため池でもここ数年ガシャモクが減少しているというのです。

もともと陸上の森林が専門である真鍋さんがガシャモクの調査と保護の取り組みをはじめたきっかけは…上司からの指令(真鍋さん、公にして良かったでしょうか?)。調査費用もない中で、試行錯誤の取り組みを行い、今や地域も巻き込んでの取り組みとなっているのです。

資金がなければ、知恵を出す。試行錯誤は知的好奇心を満たす大きな楽しみだと思います。大きな楽しみがあるから仲間が集まります。そして、地域の人にとってただの水草がガシャモクいう名をもつものになった時に、地域で一緒に暮らしてきた同居人としての存在になったのではないのでしょうか?

ガシャモクの取り組みは、関わる人にとって科学的真実を提供するものではなく、ガシャモクという共に生活してきた仲間についての”問い”をそれぞれの人が投げかけられ、その”問い”についての思考を楽しむ(適切な表現ではないかもしれませんが)ものなのでは…と、最初の真鍋さんのキーワードを思いだしました。

さて、最後に私が常日頃思う疑問を真鍋さんにたずねてみました。人の生活により影響を与えられ存在した里山が人の生活の変化とともに失われる。その里山の生きものを保護する意義は?

「意義はやる人がそれぞれ考えればいい、生き物が好きだから、それでいいと思う。」

すごく腑に落ちました。